ハニーベリーの畑に吹く春風 〜一本一本に宿る物語〜

ハニーベリーの畑に吹く春風 〜一本一本に宿る物語〜

イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」)

好きな餃子は、羽付餃子です。
最近調子のいい鉄製フライパンで、今晩とっても上手に羽付餃子を焼くことができて、ルンルンの研修生Hataです。

いつもご愛読ありがとうございます。

北海道厚真町の畑嶋ハスカップ農園では、春の訪れとともに、ハニーベリー(ハスカップ)の畑も静かに目覚めの時を迎えています。

毎日、畑を歩きながら一本一本の樹を見回っていると、不思議なことに気付かされます。


朝のひんやりとした空気の中、やわらかな光を浴びた樹々たちは、それぞれに違った表情を見せてくれます。

たとえば、こちらの一本。

まだ新芽が膨らんでいないハスカップの樹

少し寂しげな枝先。新芽はまだ小さく、春のぬくもりをじっと待っているかのようです。

遠くの山も霞んで見える曇り空の下、静かに、静かに、生命のスイッチが入るのを待っているように感じられます。


一方、同じ畑でも、こんな樹もあります。

新芽がはじけているハスカップの樹

ふくらんだ新芽たちが、今にも弾けそうな勢いで並び、春風に乗って「もうすぐだよ!」とささやき合っているようです。

晴れわたる青空の下、生命のエネルギーが溢れ出す瞬間に、立ち会わせてもらった気持ちになります。


一本のハニーベリーの樹の中でも、枝によって成長のスピードはまちまち。

ある枝は力強く芽吹き、ある枝はまだ静かに眠っています。

「ハスカップの樹にも、それぞれの個性があるんだなぁ。」

そんな思いがふと胸に湧いてきました。


人間も、一人ひとり違うように。

誰かより成長が早いからといって偉いわけでもないし、遅いからといって劣っているわけでもない。

それぞれのリズムで、確かに今を生きている。

ハニーベリーの樹たちも、きっと同じなのでしょう。

 

ハスカップ栽培における「個体差」を知ることの大切さ

私たち生産者にとって、この違いを「知る」ことはとても大切です。

たとえば、勢いのない枝を見つけたら、原因を探り、対策を考えるヒントになります。

肥料の配分、水はけ、土の状態――少しずつ丁寧に見直していくことで、樹のコンディションを整え、元気を取り戻すサポートができるかもしれません。

また、個体差を受け止めながら、樹に無理をさせず、その子のペースに合わせてお世話をすることが、長い目で見たときに、良質なハスカップを育てることにつながるのです。

「一つ一つの樹に寄り添うこと。」

それが、私たち畑嶋ハスカップ農園のモットーです。

 

明日は雨。だからこそできること。

そして明日は、珍しく一日中雨の予報。

こんな日は、外仕事はお休みして、室内での作業を進めます。

農園のこれからの計画を立てたり、新商品のアイデアを練ったり、たまっていた本を読んだり…。

「晴耕雨読」という言葉のとおり、自然のリズムに寄り添いながら過ごす時間は、心にも畑にも、そっと栄養を与えてくれる気がします。

畑に吹く春風。

芽吹く樹々。

そして、静かに降り注ぐ春の雨。

季節の一コマ一コマを大切に重ねながら、今年も心を込めて、ハニーベリーを育てていきます。


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今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

スイ ウヌカラアン ロー!(アイヌの言葉で「またお会いしましょう!」)

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北海道厚真町でハニーベリー(ハスカップ)農園を営む”畑嶋ハスカップ農園”です。
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