草との戦い、そして「ひこばえ」と女王バチの物語
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イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」)
好きなイチゴはケンタロウです。
近くのイチゴ農家さんのところに、ブルーベリーの樹を見せてもらいに行きました。
そこで、いただいたのがケンタロウ。早速夕食後のデザートでぺろっと食べちゃった研修生Hataです。
いつもご愛読ありがとうございます。
北海道の春は、じわじわと大地を目覚めさせていきます。
陽の光を浴びて芽吹く雑草たち。実はこの「草」との戦いこそが、ハニーベリー(ハスカップ)農家の春の大仕事の始まりです。
土の中に潜む敵「ナガチャコガネ」
ハニーベリーの根元にひそむ見えない天敵――その名は「ナガチャコガネ」。
一見ただのコガネムシですが、問題はその幼虫。地中に潜り込み、植物の根をムシャムシャと食べてしまうのです。
特にハニーベリーの根はやわらかく、標的になりやすい。ひどい時には1本の樹が丸ごと枯れてしまうことも…。けれど、この虫を完全に駆除する手立ては、今のところありません。
草を味方につける農法
では、どうするのか?
一見意外ですが、「草を生やす」ことが対策になるのです。
土の中に他の植物の根があると、ナガチャコガネの幼虫がハニーベリーの根だけに集中せず、被害が分散されるという考え方。草を敵にせず、共存する道を選ぶのです。
しかし、伸びすぎた草は別の問題を生みます。栄養を奪い合い、収穫時には作業の邪魔になる。だからこそ、今の時期に草の「地上部」だけをきれいに刈り取っておく必要があります。
相棒は、昨年購入した刈払機
草刈りの開幕戦。

整備を終えたばかりの刈払機を肩に、畑へと繰り出します。エンジンの振動と音を背中で感じながら、一歩ずつ進んでいくと――
根元に何かが目にとまりました。
「ひこばえ」に宿る、ハニーベリーの意志
それは、幹の根元から生えている若い芽――「ひこばえ」でした。

ひこばえ(蘖)は、植物の生命力の象徴です。幹が切られたり、ダメージを受けたりしたとき、まるで「まだ終わっていない」と言うかのように芽吹いてきます。
ハニーベリーも同じ。古くなった枝や剪定後に、こうした若い芽が出てくることがあります。中には、将来の主枝に育てられるほど力強く伸びるものもあるのです。
雑草と間違えて刈ってしまわないように、慎重に。一本一本の「芽」を見守ること、それも農家の大切な仕事です。
そして、地面近くを飛ぶ一匹のハチ
ふと足元に視線を落とすと、ぶんぶんと重低音を響かせながら飛んでいるハチの姿がありました。

黒と黄色の毛むくじゃらの体。チャッピーに聞いたところ、これは「マルハナバチ」の一種だそうです。しかも、地面すれすれを飛んでいることから、どうやら女王バチ。
彼女は今、巣をつくる場所を探しているのです。
このマルハナバチが無事に巣作りを終え、働きバチたちが羽化すれば、ハニーベリーにとって最強の受粉パートナーになってくれます。人間の手ではできない繊細な仕事を、彼女たちは確実にこなしてくれるのです。
春は、静かなドラマの舞台
草を刈る音の裏で、命の営みがひっそりと始まっています。
雑草の間に宿るひこばえ、土の中の虫たち、女王バチの巣作り――
すべてが、これから始まるハニーベリーの季節を支える小さな登場人物たちです。
今年もきっと、美しい果実が実るはず。そう信じて、今日も草と向き合います。
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今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
スイ ウヌカラアン ロー!(アイヌの言葉で「またお会いしましょう!」)
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北海道厚真町でハニーベリー(ハスカップ)農園を営む”畑嶋ハスカップ農園”です。
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