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りす と かまど と ハニーベリー と
爽やかな酸味と深いコクのある果実、手仕事のぬくもりと美味しさをあなたのもとへ

りすが木の実を集めるように、私たちも自然の恵みを大切に育て、かまどの火のように、手仕事の温もりを込めてお届けします。
北海道の短い夏にひっそりと実るハスカップ。爽やかな酸味と深いコクは、自然が育んだ特別な味わいです。
一粒ずつ丁寧に手摘みし、新鮮なまま冷凍。ジャムやスイーツにしても、そのフレッシュな風味が広がります。
北海道の恵みを、ぜひご自宅で。そして、大切な人への贈り物にどうぞ。

畑嶋ハスカップ農園
農園主の畑嶋昭(はたしまあきら)は、88歳になった今も現役のハスカップファーマー。
毎日農園に足を運び、1本1本のハスカップの木を大切に育てています。剪定・土づくり・・・


販売開始予定
ハニーベリー(ハスカップ)の果実
6月初旬、予約販売開始を予定しています。
6月下旬に収穫を始め、順次発送させていただきます。
ジャムやシロップなどの加工品は、8月末に予約販売を開始し、9月中旬から加工、順次発送します。
シフォンケーキや焼き菓子など
ただいまメニュー開発中です。まずは、イベント出店での販売から始め、準備が整いましたらオンラインでの販売も順次始めます。
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ブログ記事
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ヘーゼルナッツ栽培、再チャレンジの春 〜北海道・厚真町の畑から〜
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 好きなラーメンは、味噌ラーメンです。北海道に移住してから、本当に美味しい味噌ラーメンに出会ってしまった研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 この春、畑嶋ハスカップ農園では、新たなチャレンジが始まりました。 そのひとつは、ブルーベリー。13種類の苗を植えて、それぞれがこの土地にどう馴染むのか、1年間かけて実験していくつもりです。すでにハニーベリー(ハスカップ)が根付いているこの地で、果たしてブルーベリーはどう育つのか。畑のそばを通るたびに、静かに芽吹きを待つ若い苗たちに声をかける日々です。 そしてもうひとつの挑戦が、ヘーゼルナッツです。 ヘーゼルナッツと聞いて、みなさんはどんなイメージを持ちますか? クッキーやケーキに使われるあの香ばしいナッツ。アーモンド、カシューナッツと並ぶ「世界三大ナッツ」の一つとしても知られています。 実は昨年も挑戦していたのですが、結果は…失敗。春に植えた苗が根付かず、そのまま枯れてしまいました。 けれど、どうしても諦めきれなかったのです。 今年こそは、と再チャレンジを決意。今回は、イタリア・ピエモンテ産の「トンダ・ジェンティーレ」という特別な品種を取り寄せました。長野県で「はしばみ(ヘーゼルナッツの和名)」栽培に力を入れている農産加工会社さんの協力で、イタリアから届いた若い苗たち。根を水にひたし、土の感触を確かめながら一本ずつ植え込んでいきます。 植え付けには、市販の「果樹・花木の培養土」を用いました。穴を深く掘り、水はけと保水のバランスを見ながら調整しました。最後はたっぷりと水をかけて、土と根をなじませて完了。 ヘーゼルナッツに期待する理由は大きく三つ。 一つは、手間がかからないこと。 基本的には無農薬・無肥料・無潅水での栽培が可能だといわれており、環境への負担も少なくて済みます。 二つめは、収穫時期がハスカップとズレていること。 メインのハスカップ収穫と被らないので、農作業が集中せず、年間を通してバランスよく働くことができます。 三つめは、栄養価が高く、カフェでのお菓子づくりにも活かせること。 たとえば、ログカフェ「りすとかまど」で提供予定の焼き菓子に、香ばしいヘーゼルナッツをアクセントに使えたら…。そんな未来を思い描きながら、今年はまず4本の苗で実験をスタートしました。 きちんと根付き、育ってくれれば、3年後には最初の収穫ができるかもしれません。 この北海道・厚真町の地で、「ヘーゼルナッツの森」が生まれる日を夢見て、ひとつずつ、静かに、確かに歩んでいます。 そうそう、3月にLINE公式アカウントをたちあげました。 農園情報や新たに開店準備しているカフェ情報についての最新情報をお届けします。ぜひ、私たちのLINE公式アカウントとお友達になってください! ↓↓↓↓登録はコチラから↓↓↓↓https://lin.ee/sIZGNW4 今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。 スイ ウヌカラアン ロー!(アイヌの言葉で「またお会いしましょう!」)...
ヘーゼルナッツ栽培、再チャレンジの春 〜北海道・厚真町の畑から〜
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 好きなラーメンは、味噌ラーメンです。北海道に移住してから、本当に美味しい味噌ラーメンに出会ってしまった研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 この春、畑嶋ハスカップ農園では、新たなチャレンジが始まりました。 そのひとつは、ブルーベリー。13種類の苗を植えて、それぞれがこの土地にどう馴染むのか、1年間かけて実験していくつもりです。すでにハニーベリー(ハスカップ)が根付いているこの地で、果たしてブルーベリーはどう育つのか。畑のそばを通るたびに、静かに芽吹きを待つ若い苗たちに声をかける日々です。 そしてもうひとつの挑戦が、ヘーゼルナッツです。 ヘーゼルナッツと聞いて、みなさんはどんなイメージを持ちますか? クッキーやケーキに使われるあの香ばしいナッツ。アーモンド、カシューナッツと並ぶ「世界三大ナッツ」の一つとしても知られています。 実は昨年も挑戦していたのですが、結果は…失敗。春に植えた苗が根付かず、そのまま枯れてしまいました。 けれど、どうしても諦めきれなかったのです。 今年こそは、と再チャレンジを決意。今回は、イタリア・ピエモンテ産の「トンダ・ジェンティーレ」という特別な品種を取り寄せました。長野県で「はしばみ(ヘーゼルナッツの和名)」栽培に力を入れている農産加工会社さんの協力で、イタリアから届いた若い苗たち。根を水にひたし、土の感触を確かめながら一本ずつ植え込んでいきます。 植え付けには、市販の「果樹・花木の培養土」を用いました。穴を深く掘り、水はけと保水のバランスを見ながら調整しました。最後はたっぷりと水をかけて、土と根をなじませて完了。 ヘーゼルナッツに期待する理由は大きく三つ。 一つは、手間がかからないこと。 基本的には無農薬・無肥料・無潅水での栽培が可能だといわれており、環境への負担も少なくて済みます。 二つめは、収穫時期がハスカップとズレていること。 メインのハスカップ収穫と被らないので、農作業が集中せず、年間を通してバランスよく働くことができます。 三つめは、栄養価が高く、カフェでのお菓子づくりにも活かせること。 たとえば、ログカフェ「りすとかまど」で提供予定の焼き菓子に、香ばしいヘーゼルナッツをアクセントに使えたら…。そんな未来を思い描きながら、今年はまず4本の苗で実験をスタートしました。 きちんと根付き、育ってくれれば、3年後には最初の収穫ができるかもしれません。 この北海道・厚真町の地で、「ヘーゼルナッツの森」が生まれる日を夢見て、ひとつずつ、静かに、確かに歩んでいます。 そうそう、3月にLINE公式アカウントをたちあげました。 農園情報や新たに開店準備しているカフェ情報についての最新情報をお届けします。ぜひ、私たちのLINE公式アカウントとお友達になってください! ↓↓↓↓登録はコチラから↓↓↓↓https://lin.ee/sIZGNW4 今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。 スイ ウヌカラアン ロー!(アイヌの言葉で「またお会いしましょう!」)...
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【春の畑しごと】ハニーベリーとともに、草の声に耳をすます
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 好きなシュークリームは、注文時にクリームを入れてくれるシュークリームです。シューはシナっとしているよりサクサクっとしている方が好みの研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 北海道・厚真町の畑に、春の気配がゆっくりと忍び寄ってきました。 まだ芽吹き前のハニーベリー(ハスカップ)の樹々は、すっくと空に向かって枝を伸ばしながら、静かにその時を待っているようです。 この季節、私の日課は「畑を歩くこと」。 毎朝、長靴を履いて、一本一本の樹を見てまわります。 「昨日と変わらない」と思っていた風景の中に、小さな違いを見つけること。 それが、最近のささやかな楽しみです。 ハニーベリーの“きもち”に近づくために 今年は、ハニーベリーのことをもっと知りたいと思っています。 畑の空気、土のにおい、雨上がりの湿り気、そして草たちのざわめき。 樹のそばにしゃがんで、そっと葉の先に触れてみる。 毎日眺めていると、「今日はなんだか元気がないな」とか、「この枝、少し乾き気味かな」と、ふとした変化にも気づくようになります。 こうして、言葉のない植物たちの“声”に、少しずつ耳を傾けられるようになっていくのかもしれません。 雑草キングとの根くらべ もちろん、畑しごとはロマンだけではありません。 目を光らせているのが、「雑草キング」たちの動向。 写真にもあるように、今年もさっそく現れました。 どっしりと根を張るダイオウ、そして元気いっぱいのタンポポ。 特にハニーベリーの株元に生えてくると、ちょっと厄介です。 根から引き抜こうとすると、ハニーベリーの根を傷つけてしまうことがあるため、慎重に、地表ギリギリで切り落とします。 でも…すぐにまた生えてくるんですよね。 あぁ、はがゆい。 それでも、一歩ずつ。 手をかけ、目を配り、また次の日も歩く。 そんな地道な積み重ねが、豊かな実りにつながっていくと信じています。 土と風のなかで、暮らしを育てる 広い畑を歩きながら思うのは、 「見ているつもり」になっていたことの多さ。...
【春の畑しごと】ハニーベリーとともに、草の声に耳をすます
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 好きなシュークリームは、注文時にクリームを入れてくれるシュークリームです。シューはシナっとしているよりサクサクっとしている方が好みの研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 北海道・厚真町の畑に、春の気配がゆっくりと忍び寄ってきました。 まだ芽吹き前のハニーベリー(ハスカップ)の樹々は、すっくと空に向かって枝を伸ばしながら、静かにその時を待っているようです。 この季節、私の日課は「畑を歩くこと」。 毎朝、長靴を履いて、一本一本の樹を見てまわります。 「昨日と変わらない」と思っていた風景の中に、小さな違いを見つけること。 それが、最近のささやかな楽しみです。 ハニーベリーの“きもち”に近づくために 今年は、ハニーベリーのことをもっと知りたいと思っています。 畑の空気、土のにおい、雨上がりの湿り気、そして草たちのざわめき。 樹のそばにしゃがんで、そっと葉の先に触れてみる。 毎日眺めていると、「今日はなんだか元気がないな」とか、「この枝、少し乾き気味かな」と、ふとした変化にも気づくようになります。 こうして、言葉のない植物たちの“声”に、少しずつ耳を傾けられるようになっていくのかもしれません。 雑草キングとの根くらべ もちろん、畑しごとはロマンだけではありません。 目を光らせているのが、「雑草キング」たちの動向。 写真にもあるように、今年もさっそく現れました。 どっしりと根を張るダイオウ、そして元気いっぱいのタンポポ。 特にハニーベリーの株元に生えてくると、ちょっと厄介です。 根から引き抜こうとすると、ハニーベリーの根を傷つけてしまうことがあるため、慎重に、地表ギリギリで切り落とします。 でも…すぐにまた生えてくるんですよね。 あぁ、はがゆい。 それでも、一歩ずつ。 手をかけ、目を配り、また次の日も歩く。 そんな地道な積み重ねが、豊かな実りにつながっていくと信じています。 土と風のなかで、暮らしを育てる 広い畑を歩きながら思うのは、 「見ているつもり」になっていたことの多さ。...
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厚真町の森に、小さなログカフェができるまで
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 今期お気に入りのドラマは、「対岸の家事」です。いちごちゃんとお父さんの絡みが昔の私と娘に重なって...ちょっと見るところが違う研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 ~薪ストーブとハスカップスイーツの物語、いま静かに幕が上がる~ 農園での作業を終えた帰り道。 最近の楽しみは、ちょっと寄り道して、建設中のログカフェの様子を眺めることです。 先日は、ついに基礎が立ち上がっていました。 「ここがキッチンになるんだなぁ」 「お店は思っていたよりも小さくて、かわいらしいサイズ感だな」 「薪ストーブ(かまど)は、このあたりに…」 そんなふうに、何もない空間に想像のスケッチが描かれていく時間が、今の私には何より豊かです。 このカフェは、北海道厚真町の森の中に、小さなログハウスとして生まれようとしています。 名前は、「りすとかまどとハニーベリーと」。 森のなかにひっそりとたたずむリスの家のような、小さくてあたたかな空間をイメージしています。 カフェでは、私たちの畑で育てたハスカップ(ハニーベリー)を使ったシフォンケーキや焼き菓子を提供する予定です。 森の香りと、薪ストーブのぬくもり、そして甘酸っぱいスイーツが混じり合う、そんな時間を味わってもらえたら。 加工場からは、ログ材の準備が整ったという連絡が届きました。 写真には、きれいに並べられた木材たちが。 木と木とがまるでパズルのようにぴったりと噛み合う、ログハウス特有の「かみ合わせ」構造は、見ているだけで胸が躍ります。 一枚一枚の板には、大工さんたちの丁寧な仕事の跡が刻まれていて、その美しさに見惚れるほど。 4月末からは、いよいよこの木材たちが厚真の地に届き、現地での組み立てが始まります。 でも、ここからが本当の物語のはじまり。 実は、ログが組み上がったあとの内装(床・壁・天井)は、すべて私たちで手がけるつもりです。 道具を握りながら、少しずつ、自分たちの理想の空間をかたちにしていく。 そんな時間を、大切に積み重ねていこうと思っています。 だから、開業は2026年の秋頃を予定しています。 時間をかける分、妥協のない、本当に好きな空間をつくりたい。 「急がず、焦らず、でも確かに前へ」——今はそんな気持ちで、毎日を過ごしています。 これからも、このブログやInstagramで、建設の様子を少しずつお届けしていきますね。 この小さな物語の続きを、どうぞ楽しみにしていてください。...
厚真町の森に、小さなログカフェができるまで
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 今期お気に入りのドラマは、「対岸の家事」です。いちごちゃんとお父さんの絡みが昔の私と娘に重なって...ちょっと見るところが違う研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 ~薪ストーブとハスカップスイーツの物語、いま静かに幕が上がる~ 農園での作業を終えた帰り道。 最近の楽しみは、ちょっと寄り道して、建設中のログカフェの様子を眺めることです。 先日は、ついに基礎が立ち上がっていました。 「ここがキッチンになるんだなぁ」 「お店は思っていたよりも小さくて、かわいらしいサイズ感だな」 「薪ストーブ(かまど)は、このあたりに…」 そんなふうに、何もない空間に想像のスケッチが描かれていく時間が、今の私には何より豊かです。 このカフェは、北海道厚真町の森の中に、小さなログハウスとして生まれようとしています。 名前は、「りすとかまどとハニーベリーと」。 森のなかにひっそりとたたずむリスの家のような、小さくてあたたかな空間をイメージしています。 カフェでは、私たちの畑で育てたハスカップ(ハニーベリー)を使ったシフォンケーキや焼き菓子を提供する予定です。 森の香りと、薪ストーブのぬくもり、そして甘酸っぱいスイーツが混じり合う、そんな時間を味わってもらえたら。 加工場からは、ログ材の準備が整ったという連絡が届きました。 写真には、きれいに並べられた木材たちが。 木と木とがまるでパズルのようにぴったりと噛み合う、ログハウス特有の「かみ合わせ」構造は、見ているだけで胸が躍ります。 一枚一枚の板には、大工さんたちの丁寧な仕事の跡が刻まれていて、その美しさに見惚れるほど。 4月末からは、いよいよこの木材たちが厚真の地に届き、現地での組み立てが始まります。 でも、ここからが本当の物語のはじまり。 実は、ログが組み上がったあとの内装(床・壁・天井)は、すべて私たちで手がけるつもりです。 道具を握りながら、少しずつ、自分たちの理想の空間をかたちにしていく。 そんな時間を、大切に積み重ねていこうと思っています。 だから、開業は2026年の秋頃を予定しています。 時間をかける分、妥協のない、本当に好きな空間をつくりたい。 「急がず、焦らず、でも確かに前へ」——今はそんな気持ちで、毎日を過ごしています。 これからも、このブログやInstagramで、建設の様子を少しずつお届けしていきますね。 この小さな物語の続きを、どうぞ楽しみにしていてください。...
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春の実験畑、はじまりました。
イランカラㇷ゚テ!(アイヌの言葉で「こんにちは!」) 好きなリスはエゾリスです。「りすとかまどとハニーベリー」のロゴのラフ案がデザイナーさんから送られてきて、どれにしようか迷っている研修生Hataです。 いつもご愛読ありがとうございます。 ~本州から来たブルーベリーと厚真の春~ 「この春、13種類のブルーベリーの苗を植えました。」 そう書くと、何やら一大プロジェクトのようですが、実際その通りです。 北海道厚真町、火山灰のさらりとしたこの土地で、どのブルーベリーが一番元気に育つのか。1年かけて見守る、私たちの小さな挑戦が始まりました。 苗はすべて本州からやってきた子たち。 当然、あちらよりはるかに暖かい土地で育った苗たちは、こちらに来てもそのぬくもりの記憶を手放さずにいるのでしょう。すでに花を咲かせている株もちらほらあります。 それに対して、昔からこの畑嶋農園に根付いているブルーベリーたちはといえば… 「え?春ってまだでしょ?」と言いたげに、つぼみすら見せていません。 同じブルーベリーでも、まるで違う時間を生きているようで、見ていておかしくなるほど。 けれど、花が咲いているということは、そこに小さな“チャンス”も生まれます。 この時期に、人工授粉で結実させることができたなら、もしかすると通常より早く、そして確実に果実を味わえるかもしれません。 調べてみると、ブルーベリーは虫媒花(ちゅうばいか)──つまり、ミツバチなどの虫たちが花粉を運んで受粉させてくれるタイプの植物なのだそうです。 でも、まだ寒さが残る厚真の春。 ミツバチたちは、まだ眠いのか、飛んでいる気配すらありません。 そこで見つけた一筋の光。それが「人工授粉」という方法でした。 方法はシンプル。 綿棒で雄しべの花粉をそっと取り、雌しべの先へ。 これなら人の手でもできる――と、喜び勇んで綿棒を持参し、畑に向かったのですが… 「……あれ? 綿棒、でかすぎる……?」 まさかのサイズ感。 ブルーベリーの可憐な花に対して、あまりにも大きすぎた綿棒の先端は、そっと触れるどころか、花ごと潰してしまいそうな勢いでした。 「これはいかん」と断念。 さて、どうしたものかしら。 細い筆? 鳥の羽? それとも、まさかの手作り綿棒? この小さな“うまくいかなさ”の中にも、春の畑にはワクワクが満ちています。...
春の実験畑、はじまりました。
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